先日、ランディ・パウシュ教授の本を買ったときに、
「21世紀の国富論」 (原 丈人 著)という本を見つけて面白そうなので読みました。
私の理解では、本の主旨としては「技術をベースとして、次なる基幹産業を生み出すことで日本を世界から尊敬される国にしたい」ということだと思います。
その論の途中で、欧米流(米国流?)の株主偏重主義だとか、サービス産業への偏りだとかいうことの、裏側でのあくどいカラクリ(※注:私個人としてはこれらが真実かは判断つきません)について喝破しており、ある意味スッと来る本ではありました。
糸井重里さんとの対談がここに載っており、どんなことを考えている人なのかがわかるとおもいます。
一方で対照的と思ったのが、一昨日くらいに読んだ元ライブドア社長の堀江さんへの
インタビュー。
この中では堀江さんのIT業界観が語られ、その中には「ソニーをLBOで買収して、テレビ事業やゲーム事業を売り払ってiPod事業をやりたかった」とか、変わらず過激なことも書かれていました。
(ちなみにこの記事は"悪意を持って書かれている"と言う人もいて、記事に対する
本人のコメントがここで読めます。)
共に、はっきりした物言いをするので賛否両論かなりはっきり分かれるタイプです。
原さんについてはそのビジョンの素晴らしさに共感する声がたくさんある一方で、(たぶんその物言いからなのでしょうが)「素人が適当に話をするな」というような酷い言われ方もされているようです。(少しそれらの批判を見た感じでは、あまり本質でないところで何かしらのフラストレーションをぶつける矛先として祀り上げられているような印象でしたが。)
堀江さんにしても熱烈な支持者がいる一方で、上記で紹介したコメントなど、厳しい非難の的にもなっているようです。
好き嫌いについて話をしたり、どちらの考え方が"正しい"かを考えるのはやめます。
"正しさ"について言えば、枠組みの設定しだいでどちらも正しくもなるし、間違いにもなると思うからです。
ただ、私個人としては、より全体最適を考えたいと考えています。
もちろん、個人としては一学生、一企業の社員、一国の一員、一時代の人間、であるのですが、その立場での最適だけでなく、全体調和の中で最適を考えて行きたいと思うわけです。
一企業として今期の業績が最高になるかもしれないが業界としてはどうか。
この国は繁栄するかもしれないが他国はどうか。
今の時代は楽しいかもしれないが次の世代ではどうか。
これはあらゆる話題の議論で明に暗に現れる世界観、もっと言えば自分がどう生きたいかという人生観なのだと思います。
そしてこういったものには理屈としての正解はなく、いかに多くの人の共感・納得を得られるかで暫定的な方向性を決めながら進むものなのではないでしょうか。
随分抽象的な話になってしまいました。。